石井ゆかりの星占い「2025年上半期、星はどう動く?」
目次
はじめに
こんにちは、石井ゆかりです。
2025年上半期は、長いスパンで見て目立つ動きの多い、かなり特殊な時間帯となっています。リアルタイムではおそらく「いつもと違うことが起こりやすい」という感触があるだろうと思います。経験則で「こうなるだろうな」と予測しても、その予測が外れやすいはずなのです。
たとえばこのほど、アメリカ大統領選で多くのメディアが「予測を外す」という現象が起こりましたが、それに似たことが2025年上半期も、続いていくのかもしれません。
2024年のうちに冥王星は水瓶座への移動を終えていますが、さらに2025年は「大物」が続々と動きます。特に上半期は、土星と海王星が動き出します。
2025年上半期 全体の空模様
海王星、土星の牡羊座入り
2025年上半期のハイライトは、なんといっても土星と海王星の「そろい踏み」です。
海王星は2012年頃から、土星は2023年から魚座に位置していますが、この2星が足並みを揃えるようにして、魚座から牡羊座へと移動を始めるのです。
海王星は3月30日、牡羊座での食の翌日に牡羊座入りします。土星は5月25日、こちらも新月の前々日に牡羊座へと移動します。非常にフレッシュな動きです。
この春に海王星と土星がそろって踏み越える魚座と牡羊座の境目は「春分点」です。この場所に太陽が来ると春分の日となります。星占いでは古くから12星座のスタートライン、基準点とされるポイントです。この基準点に星が来ると「1つのサイクルの始まり」というイメージが浮かびます。
さらに、土星と海王星が「重なる」動きも、長期的に見て、重要なスタートラインです。
たとえば新月は太陽と月が地球から見て重なる現象で、人間は古くからこれを時間のスタートラインとしてきました。星と星が重なり合い、それぞれの公転速度の差によってだんだん離れていって、いつかまた重なり合う、この一連のサイクルを1つの時代と捉えることができます。
ぴったり重なるのは2026年2月で、牡羊座に入ってからのことになります。ただ、この時期の一連の動きは、充分「重なり合う時間帯」と読めると思います。
前回、2つの星がコンジャンクションしたのは1989年、山羊座でのことでした。この年はベルリンの壁が崩壊した年として、多くの人々の記憶に刻まれています。
今現在、世界は多くの紛争や危機を抱えてピリピリとした緊張状態に包まれている、という印象があります。特に「分断」という言葉を随所で目にし、耳にもします。
2025年から2026年にかけて、どこかで「壁」が壊れるのか、あるいはもっと別のことが起こるのか。いずれにせよ、不思議な符合が感じられます。
蟹座、獅子座で火星が長期滞在
年明け1月6日、火星が獅子座から蟹座に戻ります。
火星は2024年9月から11月頭に蟹座入りし、11月から獅子座に位置していました。年明けから4月にかけて火星蟹座タイムが「第二ラウンド」に入り、4月18日から今度は火星獅子座タイムが「第二ラウンド」を迎えて6月半ばまで続いていきます。
やり残したことがある人は「やりきる」ことができますし、2024年後半に「予選」に勝利して、2025年前半に「決勝」に向かう、といった展開を生きる人もいるでしょう。
蟹座の火星が象徴するもの
蟹座の火星は「内なる闘い」を象徴します。内部での闘い、家の中での闘い、身内での闘い、と言ったイメージです。たとえば日本ではこの時期、自民党の総裁選が大きく報道されていました。
「闘い」は外部の敵とするもの、というイメージが浮かびますが、現実には、よく知っている間柄、一番身近な人々、同じ立場にある人々とのほうが、私たちはずっと頻繁に諍いをしているようにも思われます。
身内での闘いの多くは、不毛なものです。一方で、不毛であるにもかかわらず、深い深い心の傷を残します。
仲間や身内とぶつかってしまった、というその心の痛みや激しい怒りをどう癒していけるのか。これが、先の2025年下半期のひとつのテーマとなるかもしれません。なぜなら、蟹座に木星が入るからです。
獅子座の火星が象徴するもの
獅子座の火星は、「自己主張」「自己顕示」のイメージです。自分を大きく見せようとすること、マウンティングで勝つことなども、獅子座火星のテーマの1つです。
たとえばもし、実際にぶつかりあうことなく、「どっちが強そうに見えるか」だけで勝敗が決まるなら、その方がずっと平和的です。ハッタリやメンツを立てあうようなやりとりでどうにか諍いが収まるなら、それが一番賢いやり方とも言えます。
魚座、牡羊座で金星が長期滞在
さらに、2025年上半期は火星だけでなく、金星長期滞在もあるのです。
1月、そして3月末から4月に魚座に、2月から3月、そして5月から6月頭に牡羊座に、それぞれ長居します。
新しいことと古いことがここで、一斉にかき回されるような雰囲気があります。
たとえば、引越しをするときは、新居との出会いがある一方で、これまで生きてきた過去の履歴や地層をひっくり返すような「荷造り・開梱」の作業が伴います。新しい生活に入るその入り口で、普段まったく蓋を開けなかった「過去」の玉手箱を盛大に開くことになるわけです。
4月半ばまで火星が位置する蟹座も、実は過去や記憶と関係の深い星座です。歴史の掘り起こし、経緯の掘り起こし、古い感情の掘り起こし。たとえばそうした作業を、新しい時間を生きていくために、進める必要が出てくるのかもしれません。
木星は6月、双子座から蟹座へ
2025年上半期、木星は双子座に位置しています。双子座はコミュニケーションの星座であり、この上半期も様々なニュースが議論を呼ぶだろうと思います。何かと「話題」が多い時期となりそうです。
この上半期は、選択肢や情報がどんどん増える一方だろうと思いますし、どんな方向に収束していくのか、全く見えないかもしれません。
「まとまる」のは、年の後半です。牡羊座、蟹座という活動宮に星の軸が移動していく中で、「行動するにはまず、なんでもいいから方針を決めないと」という空気が生まれるのかなと思います。
3月14日乙女座月食、3月29日牡羊座日食
魚座から牡羊座にまたがる「わちゃわちゃ感」がこの上半期の特徴の1つなのですが、その「わちゃわちゃ」をさらに盛り上げる(?)のが、食です。
3月14日は魚座-乙女座ラインの月食、3月29日は牡羊座での日食が起こります(ちなみに、3月14日の月食は皆既月食ですが、日本からは食の終わりかけがちょっと見えるだけです。3月29日の日食は部分日食で、日本からは見えません)。
ドラゴンヘッドは1月に牡羊座から魚座に移動します。これも大きめのシフトです。
3月14日乙女座月食
3月14日の月食は、魚座の土星、牡牛座の天王星とかなりタイトな調停を組む、大スケールの食です。
3月29日牡羊座日食後の動き
3月末、日食の翌日に海王星が同じ牡羊座に移動する、この動きはとても印象的です。水星も同日、海王星とすれ違うように魚座に入ります。
おわりに
2020年のコロナ禍、その後のウクライナの紛争、パレスチナの紛争と、世界を大きな衝撃が包み込み、その状況がずっと保たれたような時間が続いてきています。さらに物価の高騰、格差の拡大、様々な社会的分断など、今のところ戦時下にはない日本でも、多くの苦しみが生まれ、闘争が行われています。
私がこれを執筆しているのは11月頭で、冥王星が山羊座から出ようとしているギリギリの配置です。長期化することによって人々が半ば慣れつつあるこうした状況に、新しく前向きな局面が訪れることを、冥王星水瓶座入りに期待したい思いがあります。水瓶座は平等、公平、自由の星座であり、そのための闘争の星座でもあります。水瓶座は人間的な正しさのための革命の星座です。
特に冥王星が水瓶座入りすると、天王星との位置関係がスクエアとなります。マーケットの動向には2025年上半期、いつも以上に注目したいところです。
一方で、重大な冤罪がただされる動き、旧優生保護法裁判での原告勝訴など、「過去の行いが償われる」ようなニュースもありました。これは、魚座に位置する海王星と土星を連想させました。
過去とどう向き合うかということは、未来にどう向かっていくかということと、表裏一体です。過去をただ切り捨て、忘れるだけでは、私たちは前に進めないのかもしれません。とはいえ、過去だけを見つめていてもまた、前には進めません。
「反省はするけれど後悔はしない」といった言い方もありますが、何が望ましい「振り返り」で、何がそうではないのかは、リアルタイムでは特に、判断がしにくいものです。
これは逃げなのか、前進なのか。これはただのセンチメンタルな感傷に過ぎないのか、それともあるべき振り返りと学びなのか。傷のなめ合いなのか、必ず必要な許しと救済と治癒なのか。
その間で私たちは悩み、ゆれ、何度も行き来し、足踏みもしながら、やがて自分にふさわしい道を探し当てる、ということなのかもしれません。そこに近道はなく、正解の先取りもないのだろうと思います。
ただ行きつ戻りつし、迷うことでしか、新しい扉を探し当てる方法はないのかもしれない。2025年上半期の星の動きを見ていて、そんな思いを抱きました。
2025年上半期 星座別占いのご案内
2025年は土星、海王星、天王星と、星占い的「大物」たちが動きだす、時代の節目です。
個人の人生においても、大きめの節目が巡ってきそうです。
どんな「新しい時代」が来るのか、12星座別に考えてみました。
お楽しみ頂ければ嬉しいです!
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下半期の星の動きをおさらい