石井ゆかりの星占い「2023年下半期、星はどう動く?」
目次
「不動宮」の存在感
こんにちは、石井ゆかりです。
2023年下半期は、「不動宮」に強めのスポットライトが当たっています。
3月に水瓶座入りした冥王星は逆行によってこの時期、一時的に山羊座に戻っていますが、のこり3つの不動宮、牡牛座・獅子座・蠍座に星が集まるのです。
不動宮に集まる天体たち
不動宮(牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座)の人々は人生の大きめな転機を経験することになりそうですし、他の星座の人々も、ぎゅっとまとまったテーマに、継続的に力を投下することになるのではないかと思います。
不動宮に星が動くので、物事を維持する・保つ力が強く感じられます。コロコロ変わる、二転三転する感じはまったくありません。
どっしりと落ち着いて、いい意味でも悪い意味でも「動かない」のです。
とはいえこの下半期は、「変化がない時期」とは言えないように思います。
むしろ、「絶対に変わらないと思われていたものが変わる」「動かないと思われていた大岩が動く」ような時間と言えます。ぐらぐらしないもの、誰にも動かせないと思われたものが、この時期は「動く」のです。
そして、ひとたび動き出してしまえば、止められません。また、この時期に変化したことはもう、元には戻らない可能性もあります。
逆に、この時期変えようとして変わりかけたけれどまた元に戻った、というような事柄は、その先もずっと変わらないのかもしれません。
たとえば、「長年不満がありながらも辞めずに続けて来た職場を、辞めるかどうか」という岐路に立ち、本気で行動を起こした結果、「キッパリ辞めた!もう後ろはふり向かない!次の安住の地に立つ!」となる人もいれば、「やっぱり辞めるのを辞めよう」となる人もいて、その先はどちらもある意味安定的にその状態が続く、というイメージです。
巨大な岩をウンウン唸りながら押して、「ゴロン!」と向こうに勢いよく転がるケースもあれば、少しだけ持ち上がったあとドスンと元に戻るケースも考えられます。そのあとこの岩をもう一度動かそうとしても、ほぼ動かないのです。
これが「不動宮の変化」への、私の個人的なイメージです。
マーケットの星座・牡牛座の二星
12星座中「最も不動」の星座は、牡牛座とされています。
ぐらぐらしない、安定している、一貫性がある、維持する力がある星座と言えば「地の星座」と「不動宮」なのですが、その両方にあてはまるのが牡牛座なのです。
2023年下半期はここに成長と拡大の星・木星、そして革命と科学技術の星・天王星が同座します。
牡牛座と言えばお金、財、食料、価値、所有、物質などがその管轄下にあります。個人のお財布の中からグローバルなマーケットの動向まで、牡牛座と結びつけることができます。
ニュースはある瞬間にセンセーショナルに広まっても、事象自体は長い時間の積み重ねの中での出来事です。瞬間瞬間のビビッドなヘッドラインではなく、基本的なデータや日々の情報を緻密に見つめていくことが大切なのだろうと思います。
金星、獅子座に長期滞在
金星は「愛と快美の星」ですが、一方で牡牛座の支配星であり、「お金の星」でもあります。
金星はフローで木星がストック、という説明の仕方も目にしたことがありますし、金星は短期間のフロー、木星は長期的なフロー、土星がストック、という考え方もあるようです。
いずれにせよ、金星もお金の星で、これが6月5日から10月9日にかけて不動宮・獅子座に長期滞在します。
獅子座の金星は何となく安定的な感じがありますが、前述の木星・天王星と90度の位置関係にあり、この90度という角度は「動き」を意味します。
対立・衝突や政権交代のような象意もあり、たとえば経済活動における主導権が移動する、といったイメージも浮かびます。
獅子座は「王者の星座」ですので、たとえば経済活動において「誰がアタマをとるか」的なテーマに光が当たるのかもしれません。
また、獅子座はデモンストレーションの星座でもあります。「誰が一番強いのか」ということの華やかなマウンティングが起こる可能性もあります。
外部に権勢を誇るための王城は豪華絢爛に作られますが、そんなふうに、とても煌びやかな雰囲気です。
とはいえもちろん、金星はなにより「愛の星」です。
獅子座の人々、そして牡羊座、射手座、水瓶座などを中心に、愛の追い風の恩恵をじっくり受けとれそうです。
不動宮・獅子座の金星長期滞在であり、「変わらぬ愛を表現する」という読み方もできると思います。
昨今ではあまりロマンティック・ラブが求められない傾向もあるようですが、この時期はたとえば恋愛映画が流行るとか、「ロマンス」に光が当たるような現象も起こるのかもしれません。
10月上旬、金星から火星に「バトンタッチ」
10月9日に不動宮獅子座から金星が離脱しますが、その3日後の12日に今度は火星が蠍座入りします。不動宮から不動宮へ「バトンタッチ」が行われるような印象です。
火星は蠍座の元々の支配星であり、この場所で「強くなる」とされています。
この火星は牡牛座の2星の対岸とオポジション(180度)の位置関係となり、これはかなり熱い配置です。
蠍座火星自体がカッカと燃えているのですが、そこに真正面から牡牛座の二星が「対峙」する形になります。
木星はどちらかと言えば平和的な星ですが、天王星は「革命」ですから、反骨精神、批判精神を象徴する、闘う星です。
一方の火星もまた闘いの星で、カンカン剣を打ち合わせて火花を散らしているような、鋭い雰囲気が感じられます。
牡牛座-蠍座ラインは、所有・支配の世界です。誰が何を所有し、誰がどこまでを支配しているのか、という、権利の主張のぶつかり合いのようなイメージが浮かびます。
「誰が正しいのか」より、「これはだれのものか」という対立の構図がクローズアップされるのかな、という気がします。
ちなみに、木星はどちらかと言えば平和的な星、と書きましたが、木星は射手座の支配星でもあり、チャレンジ精神、闘争心を示さないわけではありません。
牡牛座木星と蠍座火星のオポジションは、所有権や支配権にまつわる闘争というテーマにおいて、むしろこっちの方がヒリヒリする感じもあります。
乙女座・山羊座で水星逆行、「現実的成長」の可能性
水星は年に3度ほど、同じエレメントで逆行します。
この下半期は、7月末から10月5日にかけて乙女座に長期滞在し、さらに12月1日から翌年2月5日にかけて、山羊座と射手座にまたがって長期滞在します。
※水星は早い時で、1つの星座を2〜3週間で通過します
特に年内は地の星座が軸となっていて、物質的なこと、経済的なこと、さらに「支配・権力」に関することで時間をかけた検討が行われるかもしれません。
「地」のエレメントでの水星逆行
「逆行」はそれ自体で注目されがちですが、長期的なことを考える場合は「その場所に長期滞在する」と捉えた方が考えやすいのではないか、と私は思っています。
その星座、そのポイントの象徴するテーマがぐりぐりとこすられ、深まったり強まったり、より大きな前進が起きたりする、と考えられると思うのです。
立ち止まって注目し、じっくり手を入れるわけですから、そこを通り過ぎた後では、実質的にしっかり成長できているはずです。
この時期は丁度、木星が滞在中の牡牛座と同じ、地の星座での長期滞在ですので、その「成長」度合いも著しいものがあるかもしれません。実質的成長、物理的な成果が期待できます。
たとえば「ずっと同じ栽培方法でやってきたけれど、最新の技術などを深く学んでやり方を完全に変えたところ、収量が倍になった」といった変化が起こるとすれば、ちょうどこうした時期なのではないかと思います。
「実質」「実利」を深く追求できそうなタイミングです。
個人の生活の中でも、たとえばダイエットや語学の習得など、「コツコツ頑張ればうまくいく」と解っていても、なかなかできないものです。
何度もトライしたけれど三日坊主になってしまう、忙しすぎてそれどころではなくなってしまう、という人がたくさんいます。
「今度こそ頑張るぞ!気合いを入れるぞ!」といった精神論で何度も似たような挑戦をし、その都度失敗してきた、というケースもあると思うのですが(私も心当たりがたくさんあります)、そうした状況を転換し、「本当に『自分にできる』現実的ルーティン」をこの時期に確立できるかもしれません。
ドラゴンヘッドは牡牛座から牡羊座へ
日食・月食のラインであるドラゴンヘッド・ドラゴンテイルが、この下半期にイングレスを迎えます。牡牛座から牡羊座に境目をまたぎます。
10月15日が天秤座の日食、10月29日が牡牛座の月食となります。(10月29日が牡牛座なのは、食の位置に若干の幅があるからです)
※「ドラゴンヘッド」「ドラゴンテイル」とは、太陽と月の軌道の交点のことであり実在する天体ではありません。また、イングレスとは星座移動のことで、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは約1年半、同じ星座に滞在します。
ドラゴンヘッド・テイルの解釈は諸説ありますが、「縁」を示すという考え方があります。
牡牛座-蠍座ラインから牡羊座-天秤座ラインへと「縁」の位置が移動するということで、新しい縁が結ばれ始める感じがあるかもしれません。
2021年1月からの牡牛座−蠍座のドラゴンヘッド-テイルのラインは、前述の通り「所有権・支配権」のラインでした。
それが牡羊座-天秤座ライン、すなわち「正義・平和・闘争・交渉」のラインに移動することになります。
領土の所有権、ある領域の支配権、勢力圏などの争いが世界各地で続いていますが、なんとか、決着に向かう交渉が始まれば、と願ってやみません。
動画解説(声:石井ゆかり)
\2023年下半期、注目の星の動き/
上半期の星の動きをおさらい