石井ゆかりの星占い「2023年上半期、星はどう動く?」

石井ゆかりの星占い「2023年上半期、星はどう動く?」

2023年上半期に注目すべき星の動きについて、「石井ゆかりの星読み」より出張・空模様解説。

注目すべきは3月と5月。
特に3/23に起こる15年ぶりの冥王星の星座移動は、文字通り「熱い」動きであるようです。
天体が織りなすストーリーを優しく翻訳してくれる、石井ゆかりさんのイメージの世界をお楽しみください。

星の「大物」たちが動く4年の始まり

こんにちは、石井ゆかりです。
2023年上半期は、「大物」たちが動き出す、かなりハデな時間となっています。
ここから2026年にかけて、長期的な動きを司る土星・天王星・海王星・冥王星の全部がその位置を変えるのですが、この動きの「最初の一歩」が、2023年3月に置かれているのです。

ホロスコープ_2023年の大物天体の移動

2023年〜2026年にかけての大物天体の動き

2020年の終わりにも「時代の節目」という言葉を多用しましたが、この2023年上半期からの3、4年も大きく「時代の節目」と呼びたい気がします。とはいえ2020年の「節目」は約200年というロングスパンでしたが、今回は最長で約15年ほどの「境目」です。ここで動く星のうち、もっとも長い時間を司る冥王星が山羊座入りしたのが、2008年だからです。

2023年上半期、注目の星の動き

2023年3月。土星と冥王星の水瓶座を舞台とした交代劇

2023年3月、土星が水瓶座から魚座に、冥王星が山羊座から水瓶座にそれぞれ、移動します。土星は2020年に水瓶座入りし、冥王星は2008年から山羊座入りしていました。

ホロスコープ_2023年の土星と冥王星のサイン移動

土星が3/7、冥王星が3/23に次の星座へ移動

この上半期に水瓶座から出て行く土星は冷却、制限、悲観、長い時間などを司る星です。一方の水瓶座入りする冥王星は、非常に大きな財、強い欲望、支配力、「破壊と再生」など、物事が増幅し、充溢(じゅういつ)する星です。

土星は冷たい星ですが、冥王星はマグマのような熱を象徴する星なのです。つまり「2020年来冷却されていたテーマが、3月を境に一気に熱を帯びる」ということになります。今まで不足していたものが、今度は過剰になると考えられるのです。

ホロスコープ_2023年の土星と冥王星オノマトペ版

たとえば具体的には、2020年からあなたの世界に「足りない」ものはあったでしょうか。今後のことを考えたとき、最も不安だったのはどんな条件でしょうか。
あるいは、否定していたこと、背を向けてきたこと、最もストレスだったこと、緊張していたテーマは何だったでしょうか。

2023年3月を境に、そうした制限や緊張が「解除」されます。一転して、拒否が欲求に、欠乏が過剰供給に、離れていた距離が密着にかわるような、ハッキリした転換が起こっておかしくないのです。

とはいえ、冥王星が水瓶座への移動を完了するのは2024年11月です。ここではまだ、その「予兆」のようなものが感じられるだけなのかもしれません。

2023年3月。火星と冥王星の移動

2023年3月の星の動きの面白さは、3/7の土星魚座入り、3/23の冥王星水瓶座入り、その直後3/25に、双子座に長期滞在(※)していた火星が蟹座に抜けていく点です。

※火星は通常約2か月で次の星座に移動しますが、今回は双子座に8か月滞在します

ホロスコープ_2023年の土星と冥王星、火星のサイン移動

火星は欲望や生命力、闘争、熱を象徴する星で、冥王星は火星の「ハイアー・オクターブ」と言われたりします。音楽で言う「オクターブ」で、同じ性質を持ちつつ、一回り上のスケールのテーマを象徴する、という意味合いです。つまり両者の担うテーマは、重なり合うのです。

ゆえに、冥王星が動くのと時をほぼ同じくして、火星も比較的ロングスパンでの移動をする、というのはとても印象的です。
つまり色々な意味で「炎が動く」時期と言えるのです。新しい火が燃え始める時間、今までとは別の炎が上がる時間です。

たとえば、花火や昔の短距離走のスタートを告げるピストルの音、大昔の狼煙など、炎はある種の「報せ」です。その前と後の時間をクッキリ分ける、何かを動かし始めるしるしなのです。

熱は古代、無から有を生み出す原動力と考えられていました。
たとえば、死ねば人の体はびっくりするほど冷たくなります。熱は、命や活動に直結しています。

3/21の春分と、その翌日の新月から25日火星移動までの怒濤の「節目」は、多くの人の心に、新しい活動の原動力となる「火」が入る時間です。心に「点火」されるような出来事が起こるはずです。

ホロスコープ_2023年の冥王星と火星オノマトペ版

2023年3月〜土星と海王星が魚座で並び立つ

魚座入りした土星は、海王星と同座します。魚座自体が冷たい世界ですが、土星も海王星も冷たい星で、冷気がここに凝縮されたような状態になります。

ホロスコープ_2023年の土星と海王星

海王星は2012年から魚座に滞在中

一般に土星と海王星は、人間の心の非常に深い動きと関連付けられています。
土星は誠実さ、真剣さ、慎重さ、真面目さ、物事を重く受け止める心の動きを司ります。たとえばある人が他の誰かに「真面目に聞いて!」と言ったなら、それは相手の土星を喚起しようとしている、と言えます。
一方の海王星は、精神的に非常に深いところにある動き、言わば「海洋深層水」のようなものを象徴しています。ゆえに、海王星の指し示す「心」は、私たちの意識にはなかなか上りません。深い記憶、利害を超えた優しさ、人生の救い、犠牲を払うこと、原因の分からない涙などが、海王星の管轄です。

土星は悲観や否定を、海王星は悲しみや封印された記憶などを象徴しますが、ゆえに「悲観するからこそ備え、慎重になれる」「冷静に行動する」「イマジネーションをもって人の悲しみや痛みに共感する」などのことも、この二星の管轄です。

一時的な激情に飲み込まれる一歩手前で踏み止まらせてくれるのが、土星の機能です。自分には何の利益もないのに他者に尽くそうとする思いは、海王星の機能です。真の優しさや愛情とは、そうした心の動きを言うのだろうと思います。

装飾1

さらに、土星も海王星も魚座も「過去」と関係があります。
この3月から始まる魚座土星・海王星タイムは、過去を振り返り、人間が何よりも必要とする愛を、真に救いとなるような愛を探究できる時間となるはずです。

2026年にかけての土星・海王星の二人三脚タイム

ここからの土星と海王星の動きも、特徴的です。というのも、両者はここから呼吸を揃えるようにして動き、2025年半ばに一度一緒に牡羊座入りして、2026年頭に、ほぼ「せーの!」で牡羊座入りするからです。つまり、ここからしばらく、両者は二人三脚のような状態になるのです。

土星は現実を、海王星は夢想や無意識を司る星です。不安や悲観は、想像力によってふくらみがちです。

ホロスコープ_2023年の土星と海王星オノマトペ版

ですが「想像」はどちらにでも拡張することができます。悲観の側にも楽観の側にも、想像は容易に膨らむのです。
更に言えば、土星的悲観に囚われ、自分だけの閉じた世界に逃げ込もうとする心を、海王星の美しいイマジネーションによって救い出す、といった努力が可能になるのもこの時期と言えます。
イマジネーションの力をどのように制御し、どのように用いるかが、この「土星・海王星の二人三脚タイム」では、とても重要な分岐点となるように思います。

一般に、私たちの「悩み」の大部分は、自分自身の想像でできています。他人の思惑や未来の先行きなどは、空想に過ぎません。現実ではないことを頭の中で創り上げ、頭の中で苦しんでいる、というのが「悩み」の正体なのです。
本当に現実に起こっていることで悩んでいる、という人は、たいてい、悩みに現実的に対処していけます。対処できない悩みの多くは、「幻想」でできているのです。実体がないから、対処もできないわけです。

装飾2

2023年3月以降、現実と想像を切り分けるということが、とても役に立つと思います。
自分の悩みのどこからどこまでが本当の現実なのか、それを考える必要があるのです。自分の考えに自分で飲まれて、自分で苦しむ、ということは、とても辛い上に、無益なことです。
2023年3月より先の時間にもし、あなたが深い悩みを抱えたら、このことを思い出して頂ければ、と思います。

2023年5月、木星は牡羊座から牡牛座へ

さらにこの上半期、特徴的な動きがあるのが5月後半から6月頭です。
木星が牡羊座から牡牛座に、火星と金星が相次いで獅子座に移動します。不動宮に星がぎゅっと集まった状態になり、「不可逆的な変化」を感じさせます。

ホロスコープ_2023年の木星と火星、金星のサイン移動

木星が5/17、火星が5/21、金星が6/5に次の星座に移動

「不動宮」は牡牛座、獅子座、蠍座、水瓶座のグループで、それぞれ「季節の盛り」を担う世界です。この4星座は変化を嫌い、物事を維持しようとする力が強いとされています。
これらの星座に星が集まると、「普段動かせないものが、この時期だけ大きく動く」というイメージが浮かびます。たとえば、ガンコ者が一度意見を変えたら、もう二度と元に戻らない、というような感じが出てくるのです。

木星が入る牡牛座には既に天王星が待っています。木星も天王星も「自由」と関係が深い星です。
ただ、天王星は手放したり分離したりすることで得られる自由を、木星は「増やす自由」「蕩尽(とうじん)の自由」と関係が深い星と言えます。前者は制限で、後者は膨張なのです。

ホロスコープ_2023年の木星と天王星オノマトペ版

2018年頃から天王星は牡牛座に位置していますが、過去数年の中で「手放す」方向で得てきた自由を、今度は「手に入れる」方向で膨らませてみる、といった試みができるかもしれません。
この動きにはどこか、前述の土星と冥王星の「選手交代」を彷彿とさせるところがあります。

動画解説(声:石井ゆかり)

\2023年上半期、注目の星の動き/

疎から密へ。「熱が動く」節目。

こう見てくると、この上半期全体を通して、これまで渇望や欠乏、ガマンや分離を試みてきたテーマに、一転してどんどん充填、補充、密着、融合していく、というような動きが起こるのでは、という気がします。
金星が獅子座で6月から10月上旬まで長期滞在(※)するのも、明るく華やかな生の肯定を感じさせる動きです。生きる喜び、命がストレートに欲するものを、熱く燃やし照らしていく、というイメージが湧きます。

その一方で、土星と海王星の同座が示す、強くて深い「心の動き」にも注目したい時間と言えます。不安や悲観はできれば避けたい心の動きです。でも、そうした心の動きの中にこそ、私たちが普段自覚せずにいる大切な考え方、思いが浮かび上がってくるのかもしれません。
私たちの心が何を欲し、何を求め、何を不安視しているのか。心の奥に、どんな思いを隠し持っているのか。

装飾3

楽観も悲観も、欲望もガマンも、根っこをたどれば同じ所にたどり着きます。私たちの心に地殻変動が起こったとき、そうした「根っこ」の部分が見えてきます。この上半期、そうした「心の地殻変動」を体験する人が少なくないのではという気がします。

※金星は1つの星座に3週間から1か月半の間滞在しますが、今回は獅子座に4か月滞在します

石井ゆかり
いしいゆかり

ライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆。「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部を超えるベストセラーに。「愛する人に。」(幻冬舎コミックス)、「夢を読む」(白泉社)等、著書多数。累計発行部数は460万部を超える。

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